その後1
退職して3ヶ月、肉体的にも精神的にも負担がない分楽だし、多少は改善したようにも思う。しかし、相変わらず首は思う方向へ向きづらく、食べ物はこぼすし、家事も俯き加減でするものはなかなかやりにくい。
痙性斜頸を患っている皆さんは、どのような仕事をされているのだろう?
退職して、正直、解放されたー‼︎という晴れやかな気持ちはあまりなく、どちらかと言えば、この先どうするんだろう、これまで積み上げてきたものは捨てなきゃならないのか?あんまり時間が経つと知識も薄れる気がするし、どんどんキャリアというものから離れる自分が怖い、ただ、この体でどうやって?
本当にいくつもの考えが頭を巡り、自分がどうしたいのかという希望と、この体で何ならできるのかという現実との間でうろうろするばかりだった。なので、気が休まるどころか、先々の不安で頭がいっぱいの日々。
旅行に行ったり、ウォーキングや英語の学習を再開したり、何かに没頭すれば実は知らぬ間に治ったりして?という淡い期待を抱きながらも、それらをやる際に、思い通りにならない体のせいで満足に出来ないことが、首の異常緊張をかえって強く意識付けし、苛立ちも募った気がする。
逆効果なのかー。淡い期待というものは簡単に玉砕されるもんね。
当たり前のことが当たり前じゃない。
そんな中で、それを受け入れながら目標を見つけ努力する。パラリンピックを目指すアスリート達を見ていたら、ただただ尊敬の念しかない。悲観的にならず、前向きに。どうしたらそんなマインドになるんだろうか。
私の場合は生死に関わることではないし、周りからはストレス病としか捉えられないことなんだけど、当事者としたら、やっぱり辛いんだよね。
どう乗り越えるか。。。
あー、治ってくれないかなぁ。
焦りから、試しに派遣でデスクワークを始めたものの。
首のせいで、全く集中できず。
Damn it!!
そういえば今年初めに三嶋大社で引いたおみくじには…
神様、上手に身を処する方法を教えて下さい。
私、不器用なもので。
今日は東京クリニックの大澤先生の診察を受け、ナーブロック5000を注射。
筋電図は初めて体験したけど、とにかく針をプスプス刺すもんだから、脂汗がじんわり。
注射、あんまり得意じゃないんだよね。
半年前に予約してやっと。
効くといいな。
ちなみに見切れたおみくじの「健康」の部分には
だって。
治るとかは…なかったな。
経過
書き始めからかれこれ半年。随分サボったけど、名前の通りの性分なのでまぁ仕方ない。
これは誰かに理解してもらうためのものではなく、あくまでも備忘と今後の治療へ役立てるための回顧録と言った位置付けで書いている。そのため、前回の書き出しから、更に細かく書き記すことにした。
この間、色々な意味で変化があった時間だった。
病状は回復の兆しも見えずと言ったところだろうか。以前のように上手くいかないのはなぜか。
考察:以前、初めて痙性斜頸と診断されてから、完治したと思われる時間までは約半年程、自分でも何となく原因は明確であったことと、そこから離れようと決断し、実行するまでが比較的早かったことで回復できたのでは?
しかしながら、今回は症状が現れてから、現時点で1年以上経過している。治療は行ってきたが、原因と思われることから目を背け、無理を通してきたことが、状態を悪化させ、回復から遠退けてしまったのかもしれない。
ちょっと、客観的に自分を見てみよう。そうすれば回復への糸口が見えるかもしれない。そんなふうに思うのだけど、複雑怪奇なのがこの病気の特徴であって、そう単純なものではなく、それゆえにどんなアプローチが正解なのか、簡単には導き出せないのだということだけが明確になった。
2度目の発病ということで、驚きはなかったけど、それよりも不安と焦りが大きかった。
仕事もある程度の信頼を得て、忙しいながらも研修もこなし、自社の経営課題へのプレゼン等々、色々な人に支えられながらも、それなりに結果を出してきたという自負があった。
そんな最中、私の首は言うことを聞かなくなってしまった。
よりによってパソコンと向き合う時に症状は強く出る。データの分析、レポート作成はおろか、タイピングがうまく出来ないせいでメールひとつ打つにしてもかなりの時間を要した。片手で頭を支えながら、時にはコルセットを巻き、騙し騙しの日々。疲労感はかなりなものだった。初めは動作特異性というのか、俯き加減で手先を動かそうとする時に決まって強く症状が出ていた。症状は常にある方向を向き続けるのではなく、間欠的で発作的な素早い動き。
それが徐々に悪化し、身近なメンバーとのミーティングでさえも座位では正面を直視できないという有様。社外の人との打ち合わせは尚更憂鬱でならなかった。首が捻れた自分へ向けられる視線が嫌だという思いが、悪化を助長したとも思う。
そうなると、あんなにやる気と自信に満ち溢れていた自分と現状の自分を嫌でも対比してしまい、情けなさと惨めさでいっぱいになる。負のスパイラルに陥っているという自覚がありつつも、どうすることもできない。
再発から約半年後、上司や同僚は100%精神的な負担から来るものと言い、1ヶ月休職することとなった。
1人で頑張りすぎたかな…
再三人員の補充を訴え続け、それが実現したのは私が休職することが決まった4月下旬のこと。背に腹は変えられないってこと?
どうしてくれる?この首。
感覚的には、1ヶ月休んだところで完治はしない気がした。
思い通りにならない、以前とは違う自分にフラストレーションを感じながら、本当に仕事が続けられるのか。
休職中、回復への望みをかけてボトックスを打つも、改善した感覚が全く得られなかったことで更にその不安は強くなった。
2019年6月、とりあえず仕事へ復帰した。この病気を本当に理解できるのは、罹患した当事者だけなのかもしれない。多分、私が傍観する立場であったら、何がどう辛いのかほとんど理解できなかったと思う。病名さえ知らなかっただろうし。
ボトックスに効果を実感できなかった私は、結局内服薬で凌ぐしかなかった。リボトリールとチザニジン。これはこれで、飲まない時よりマシと言ったところ。
主治医いわく、ボトックスを打っただけではダメ。首の力を意識的に抜いて、息を吐きながらねじれの起きる方向とは逆にストレッチすると治りやすくなるとのこと。
けど、先生、意識的に力を抜いたりコントロールできるなら、そもそもこんな病気にはならないのでは…?と思いつつ試してみるも、私の首はその動きに争い、右上方へと引き上げようとする。
9月、2度目のボトックスを試すも結果は同じ。
続けるべきか辞めるべきか
まだまだやり残したことはある。けど、頭を支えながらの仕事はかなり辛い。
パフォーマンスはかなり落ちるし。
電車の窓に映る、疲労を浮かべ右斜め上を向いた自分。
もう治らないのかな。
移動時間は勉強時間と熱心に取り組んだ英語のリスニングも今や全く集中出来なくなった。
気持ちを切り替えようと、好きなプレイリストに変えてみても同じ。
単身赴任中の夫に取り止めのない不安をぶつけるのも嫌だった。答えなんて結局は自分で出さなければならないわけだし。とは言いつつ、決断の後押しをしてほしいという魂胆はあったな。見え見えだったのか、何を言って欲しい?と。
10月中旬、上司に退職を申し出た。
また休職するか、時短勤務とかは?
頼むから脅かさないでよ。
部下を思ってというよりは、管理能力不足の評価を受けたくない一心なのは見え透いていた。
ストレッサーを極力取り払い、なるべく早く治療に専念する。
そう決めて、話が通じない上司と人事を飛び越え、海外出張中の社長へ一先ずメールで報告した。
エネルギッシュで社員思い。
ありがたいことに、そんな社長とスタートアップ時から共に仕事をしてきた他部署の部長たちが、代わる代わる何か改善できることはないかと提案してくれた。
だからこそ、不甲斐ない今の自分への苛立ちが余計に募った。これからという時に。
やっぱり、完全に離れよう。
決断は変えず、2019年12月退職。
教訓:自分へ鞭打つのもほどほどに
痙性斜頸という病気になって
激務による肉体と精神への負担
そんなことから首が勝手に自分の意思とは関係なく動く病気になった
単なる肩こりや首こりか?と思いつつ、コントロールできない自分の体に違和感を感じ、受診したところ痙性斜頸という耳慣れない病気。
治療法は投薬の他にボトックス、バイオフィードバック等
確実な治療法はないが、一定の効果は挙げているという。が、私の場合、転職するという劇的な環境の変化により治癒した。
これは明らかな心因性か?処方されたリボトリールが効いていたのかもしれない。丁寧な診察と患者へのヒアリング。良い医師に出会えたことも幸運だったのかもしれない
医師に限ったことではないが、経験による自信と過信は時に誤った判断を招く。臨床で得られることも100%ではない。しかし丁寧に耳を傾けることで、蓄積された経験と知識は大いに発揮され、適切な解決法に導くことができるのだと思う。うーん、今の先生、物腰は柔らかいけど、経験上の話に縛られすぎではないの?聞く耳持たない
今、再発したこれはなかなか治らない。
採用が上手くいかず慢性的人手不足、上司は専門的知識がない、責任と手数は増す一方。
そんな折、この症例に対しての専門的知見、治癒実績の高い先生のいる病院へ会社の健康診断も兼ね、あざとさ満載でその病院の人間ドックへ
紹介を期待するも、半年も先まで予約でいっぱいですって
そうはうまくいかないのね
財務諸表は会社のカルテ
そこから病の原因を探り治療法を見出しメスを入れる。学習、研修、レポート、実務経験から捻り出した治療法。経験と一般論から言うと…
なのに結局上手く行かないし、そんなに単純じゃない。分からないから現場を見てヒアリング
私の仕事の話
人間の体なんてもっとだわ
早く治って100%のパフォーマンスを発揮したい
フラストレーションと戦う毎日
早く抜け出したいな